当社では「トランスフォーメーション」を『従来の在り様が新しい在り様になること』と定義しています。下図に示すように、この「トランスフォーメーション」の定義によれば、「従来の在り様」と「新しい在り様」が明確でなければならないことになります。すなわち、「トランスフォーメーション」のためには、まず、「従来の在り様」をきちんと整理して捉えて、その上で「新しい在り様」がどうあるべきかを具体的に描かなければなりません。
1.「トランスフォーメーション戦略の構想」の手順
当社の「トランスフォーメーション戦略の構想」の手順は以下の通りです。
- 社会の趨勢を捉えて「何が変化していて、それは社会にどんな状況を引き起こしていて、その影響を受ける自分自身の立ち位置はどうなのか」を分析して評価する
- 「従来の在り様」の奥底に潜む問題点(対処すべき経営課題、および、経営リスク)を分析して明確にする(必要に応じて他社とベンチマーキングを行う)
- 「変化に適応」するための重要課題(マテリアリティ)を選定して、経営資源を戦略的に投入して実現していくシナリオを描く
- 社会の趨勢を踏まえ、自社の社会の中での存在意義から、企業としての「社会の方向性」を描く
- 「企業として描く社会の方向性」から「自社の既存事業」の先にある「社会の中にある潜在ニーズ」を掘り起こして「社会の新しい在り様」を明確にする。
- 「従来の在り様」を「社会の新しい在り様」にする、すなわち、トランスフォーメーションのシナリオを描く(「社会の新しい在り様」を目標としてバックキャスティングにより描く)
- トランスフォーメーションのシナリオを実現する経営資源の投入計画を策定する
- 経営資源の適正な投入の判断基準は、これまでのような経済性や競争優位性ではなく、 [1] 他社の真似のできない希少な組織能力を獲得しうること、 [2] 社会に対して影響力を発揮しうることである
2.分類・類型化・結合
2.1. トランスフォーメーション戦略構想 検討項目の分類と類型化
トランスフォーメーションと言っても、それは広範であり、それぞれに奥深く、詳細に掘り下げていくと、そこにはさらに数多くの検討しなければならない項目が潜んでいることが見えてきます。結局、よりどころもなく漫然と考えていては、取り留めのないトランスフォーメーションになってしまいます。そこで、当社では、トランスフォーメーション戦略を構想する際の検討項目を、以下のように分類し、類型化して整理しています。
- 社会の趨勢 7分類 23類型
- 社会問題 36分類 156類型
- 社会発展の方向性 6分類 20類型
- 導出等価価値 8分類 46類型
- 日本人の思考様式 6分類 36類型
- 変化 13分類 333類型 (対処すべき経営課題数)
- 経営リスク 21分類 98類型
- SDGs 施策 17分類(17目標) 80施策
- コンフリクト 16分類 83類型
- 淀んだ組織の課題 46分類 255類型
- 論理的思考の視点 6分類 “Trigonal Thinking TM” 参照
- コミュニケーションの共通基盤 6分類 (意思疎通の際に共有される)
- 優位性の構築と影響力の発揮(ストラテジーマップ) 9分類 41類型
- 人的資本経営(ストラテジーマップ) 11分類 40類型
- 企業価値創造(ストラテジーマップ) 15分類 59類型
- 経営管理指標 6分類 840指標(KPI,PI)
2.2. トランスフォーメーション戦略構想 検討項目の結合
実務的には、これら分類し類型化した検討項目を結合させて、全体を一つの戦略としてまとめ上げていかなければなりません。結合の仕方は目的に応じて様々にありますが、その一例として、当社では下図のフォームを開発しています。この例は、「経営環境変化-経営課題-経営リスク-マテリアリティ(ESG施策)-SDGs施策」を結合し、検索・逆引きの双方向から探索しできるようにしたものです。
3.『トランスフォーメーション戦略の構想』の支援
当社のコンサルティングサービスは「「トランスフォーメーション戦略の構想モデル」に基づいて、貴社の「トランスフォーメーション戦略の構想」を支援して参ります。
当社サービス、『トランスフォーメーション戦略の構想』『トランスフォーメーション戦略構想の分類・類型化・結合』にご興味のある方は サステナブル・イノベーションズ株式会社宛に お気軽にお問い合わせ下さい。