当社の「意味創造推論」は全てChatGPT5を使用しています。このテーマに関するChatGPTとの会話は2025年9月19日に開始し9月29日に完了しました。この間、延べ260回の会話を重ねています。
1.深度1~深度4 意味創造の掘り下げ結果
深度1では、テーマ「知識労働の構造変革を主題として、生成AIの利用技術の進化を図り、ディスラプションへと導いていく」を深度1に用意している20個の意味転回パターン(TPコード “Turnover_Patterns”)を通して20個の「論点視点ずらし」を行っています。深度2は深度1で「論点視点ずらし」を行った20個の意味を列挙合体して深度2の転回パターンに入力して7個の意味を創造しています。以降、創造した意味を列挙合体して次の深度の転回パターンに入力して、夫々の深度に合致する意味を創造しています。

2.深度5 意味創造の掘り下げ結果
深度5では、深度4までの論理思考で導き出した意味を、個人化する社会を背景として、主体である人間の存在や存在目的等の意味に置き替える必要があります。しかし、そのためにも深度4で創造した「根元的な意味」が重要となります。そして、この深度から、基本コンセプトである「人とAIの協働と協創」の真価が問われる作業となります。この深度5で創造する意味は「希少性の源泉となる意味」です。そしてまた、列挙された「希少性の源泉となる意味」は、個人化する社会にとって求められる意味、すなわち、「唯一無二の価値の源泉となる意味」へと統合されていきます。

3.深度∞(物語 ⇒ 社会システムの構想) 意味創造の掘り下げ結果
「深度∞」は、「意味創造推論AI」のPoCの過程で生成AIが生み出した深度です。深度5で創造された「唯一無二の意味」は、世界モデルとして情景化され、それを実現する社会システムモデルへと描き直されます。ここで創造されるのは「概念レベルの社会システムモデル」ですが「社会システムの社会的意味」「社会実装することの社会的意味」「社会に浸透することによって引き起こされる社会変容の社会的意味」「社会変革のイノベーション(ディスラプション)の社会的意味」が創造されます。

4.ディスラプションの構図
この「ディスラプションの構図」は生成AIが描き出したものです。深度2~深度5の「意味創造推論」の過程で、生成AIが何をイメージしているのか薄っすらながら感じていましたが、「構図」として描くように指示したところ、このような図面を提示されました。最終的には、ディスカッションを重ねて、下図が纏まりました。

5.社会的価値協創フレームワークの創造
この「社会的価値創造フレームワーク」は、「知的作業」の発展の系譜を野中郁次郎氏の提唱した「情報処理⇒知識創造⇒価値創造」の過程に対して、人間である私が抱いていた「情報創造」と「意味創造」の過程を追加して整理したものですが、生成AIは、この私の考察に「センスメイキング・プラットフォーム」「Co-Create AI(Enactment AI)を位置付けて提案してきました。例えば、議事録の作成やその概要整理などを担う現在の生成AIと比べれば、この生成AIの提案が、これまでの生成AIの役割を遥かに超越した存在になることを予言したものだと推察されます。この他にも、BIエージェントなども新たな意味づけの提案です。

6.Co-Create AI(Enactment AI) 想定モジュール構成
生成AIは、時として、過剰に深掘りした提案をしてくるものです。「ディスラプションの構図」を具体化するには「こんなモジュールが必要です」と回答してきます。これらの精査はまだですが、技術課題を解決しさえすれば、コンフリクトを検知しアウフヘーベンとなる解決策をやんわりと提示して仲介するなど、人間のコミュニケーションの円滑化を図るという、まさにディスラプション級の種が含まれています。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一