- 目的を共有するとは、
- 持続可能な未来社会の発展につながる誰もが望むような普遍的なパーパスを持ち、第三者に実感できるように表現し、共感して共有すること。
- 目的を共有することによって、
- 普遍的で心に響くパーパスを持つことによって人を惹きつけることができるようになる。
- 普遍的で心に響くパーパスこそが企業の社会に存在する価値の源泉(存在する意義)となる。
- 普遍的で心に響くパーパスがそこで働く人たちの「生きる目的」と共鳴して「働き甲斐」に結びつき、組織能力の向上、生産性の向上につながっていく。
「目的を共有する能力」については、ここをクリックして下さい。
1.私たちの「生きる目的」は、生まれついてからの確固としたものではなく、人生の中で育まれていくものです
最近、経営の世界でも「パーパス “Purpose” 個々人の生きる目的、企業の存在意義」という言葉が使われるようになりました。それは、人権やアイデンティティへの意識が高まったことで、より深く自らの存在について深く考えられるようになったからなのでしょう。
それでは「生きる目的」は何かと問われて、私たちは即答できるでしょうか?
当社では、そうした周りの状況やライフステージによって移り変わっていく生きる目的を『心の旅路 Mind journey』と呼んでいます。※『心の旅路 Mind journey』の詳細はここをクリックしてください。
1.1.自分の内なる切実な思いを聞いて、人がそれぞれに抱いている「普遍的な生きる目的」を思い描く
「普遍的なパーパスを抱く」には、まず、今の自分の内なる切実な思いに耳を傾けることです。そしてその「今の主観的な切実な思い」を過去から未来に拡げて客観的に捉えなおして、人がそれぞれに普遍的に抱いている「生きる目的」として描きなおしてみると良いでしょう。
なお、「変革したいという心を動かす原動力」、及び、「人生はこうありたいWhat to be」については 「人としての普遍的欲求への対応」のページ をご参照下さい。
1.2.「生きる目的」を実現するために、今の状況を変えたい 「変革したい」
もし、思い描いた「生きる目的」と較べて今の現実があまりにも異なっているとしたらどうでしょうか? 誰もが思うことは、おそらく、「今の状況を変えたい」なのでしょう。そして、自分の中だけでは収まらないことだったら「変革したい」ということになるのだと思います。
『変革したい』という心を動かす原動力は、一言でいえば、誰もが抱いている「幸福な人生を過ごしたい(人生を豊かにしたい)」という思いでもあります。しかし、それは、人それぞれに異なる思いなので、「こうあるべきだ」と主張しても、世の中としては「そうならなければならない」というものでもありません。
1.3.「変革したい」という思いを共有するのではなく、「生きる目的」を共有する
「変革したい」という思いが強くなっていくと、やがては、「変革」そのものが目的化してしまうことがあります。しかし、原点に立ち戻って共有するべきことは、そもそもの目的である「生きる目的」であるべきです。そして、その「生きる目的」を実現するために共感する人たちが集まって企業や組織となり「実現する力」となって広がっていきます。
「目的の共有」とは、『組織が存在する社会的意義と個々人の生きる目的を共有すること』であり、また、『目的意識を共有すること』です。
1.4.エンパワーメントやエンゲージメントは、そもそも、一人ひとりの “Well-being” を実現するための仕組みです
人は、お互いを尊重し合い、相互に協力しあって結びついていくことで社会の発展を実現し自らも成長していく存在です。
社会の中で自立しているそれぞれの人たちが、自分なりの “Well-being” を目指していくためには、その前提として、「目的を共有」してお互いに理解し合い信頼し合っていることが必要です。
※これは エンパワーメントやエンゲージメントといった制度によって形づくられる関係 の基盤となる心と心のつながりです。
2.「心の旅路 Mind journey 」を深掘りして「目的の共有」を考える
『心の旅路 Mind journey』を深掘りする ということは、『組織が存在する社会的意義、個々の生きる目的を深掘りする』ことであり、それは心に描く『社会発展シナリオ』を深化させることでもあります。 この手順は、フィードバックループでもあり、また、社会の発展や技術の発展によって追加的に見直されてスパイラルアップしていくものです。
- 人生はこうありたい “What to be”とは、誰もが抱いている「幸福な人生を過ごしたい(人生を豊かにしたい)」という思いを深掘りしていくものです。
- 将来の社会はどうなるべきか “What should be the future”とは、「幸福な人生を過ごしたい(人生を豊かにしたい)」という願望を、社会を俯瞰して映し出した方向性を深掘りしていくものです。
- 将来の社会に向けて何をするべきか “What should be done”とは、「心の旅路 Mind journey 」 に沿って、現在時点での「経済発展の世界観」「経済合理性」の延長上として、社会に視座を高めて「将来の社会に向けて何をなすべきか」を描いていく方向性を深掘りしていくものです。