ワイズコミュニケーション “Wise Communication”

※組織におけるコミュニケーションに関する考え方は こちらのページ をご参照下さい。

 人には、何かを変えようとすると、心の中ではそれを拒もうとする心理が働くものです(変革に対して生じる葛藤(コンフリクト))参照。

 ワイズ・コミュニケーション “Wise Communication” は、こうした心の奥底にある変革に対して生じる葛藤を乗り越えていくための、①社会を俯瞰した様々なインサイト(洞察)を共有し、②ビジネスエコシステム内外から収集探索した情報などを共有して、③共通の思考基盤の下で、内発し自律的に意思を表明(意思疎通)し合い、お互いの意志を尊重(意志疎通)し合って交わされる相互連環(自己産出型相互作用)のコミュニケーション です。

1.何故、ワイズ・コミュニケーション “Wise Communication” なのか

“Communication” は、一般に、社会-組織-個人の間で情報を交換し、経験知を添えた知識や意志を相手に伝えることです。 一般には “Communication” は「意思疎通」とも訳されますが、単なる「会話」や「対話」ではお互いの真意は伝わらず「意思疎通」はできません。ましてや、急激に変化する社会にあって情報を交換し、経験知を添えた知識や意志を相手に伝えるだけでは、「良い戦略」を構想し様々なステークホルダーと共有し「社会から信頼される持続可能な競争優位性」を構築していくことなどできません。

1.1. コミュニケーション “Communication” の問題点を “Wise Communication” によって解決する

「社会」「組織」「個人(の思考)」は “Communication” によって形成されると言われています。企業の中の組織行動も “Communication” が媒介し作用することによって行われるとされています。そこで、真の意味で、社会-組織-個人の間で「意思疎通」をして「社会」「組織」「個人(の思考)」「組織行動」を実現していくための方法論が必要となります。それが当社が提唱しています “Wise Communication” です。

2.ワイズ・コミュニケーションの構図

2.1. ワイズ・コミュニケーションのための共通の思考基盤

  1. 目的を共有する:持続可能な未来社会の発展につながる、誰もが自分もそうだよと思える心の奥底にある思い(パーパス(=企業の社会おける存在意義、個々人の生きる目的))を、自覚的して常に意識し、心にとまるように表現し、目にとまるように掲げて、共感しあい、そうした過程をオープンに共有すること。
  2. 目指していく姿を共有する:目の前で起きている事象に対して対症療法ですぐに対応しなければならないこと、社会に視座を高めた視点で本質に思いを巡らせて対応するべきこととを見極め、目指していく姿(あるべき新たな「在り様」)を共有すること。
  3. ロジックを共有する:結論(結果)を共有するだけでなく、アイデアや解決策を導き出していく思考の過程(ロジック)を共通の方法として共有すること。
  4. ビジネスインサイトを共有する:「売上の低下⇒業績を達成するには」「顧客の離反⇒顧客を理解するには」「生産性の低下⇒効率向上を図るには」などの課題を見抜く直感、日々発生する新たな事象に対する選択肢の発想、行動に移すための判断基準、利害、心の内に潜むバイアスの感知といった、多面的に捉えた洞察を肌感覚で共有すること。
  5. 実現を共有する:(1)社会の中で自社が何を実現できているか、なすべき変革がどの程度実現されているか、といった成果だけでなく、 (2) 実現に向けた取組みに対する問題意識、(3)状況に対する対策とその効果と進捗状況、(4)達成感、を共有すること。
  6. 情報を共有する:情報の非対称性を無くし、オープンに上下双方向/組織横断で情報を共有して、ビジネスエコシステム全体の情報収集、知の探索と知の深化をしていること。

2.2. ワイズ・コミュニケーションの構図

 下図は、コミュニケーションが成立するために「相互に共有しうる何か」について整理したものです。

 コミュニケーションを交わす人たちの間には、①Trigonal Thinking (俯瞰し、根元を深掘りし、多様性を包摂する倫理観を共有し、客観的に捉え、反対意見にも思いを巡らせる思考)、②思考の共通基盤と深層コミュニケーション(目的、目指していく姿、ロジック(思考の過程)、ビジネスインサイト、実現状況、知的情報の共有)、③リフレクション(意思疎通し意志疎通する、元々はの意味は「考えや言動を振り返ること」)が必要となります。

  

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