企業経営のパラダイムシフト

 「社会変革構想モデル」を考えるためには、社会システムが「どのようなパラダイム」に基づいて出来上がっているのかを確認しておくことが必要です。

 規模の経済(大量生産・大量販売・大量消費)により「富を得ることが目的の資本主義(利潤追求)」の経済システムの下では、人は「合理的経済人モデル」として描かれていました(近代化時代のパラダイム)。
 現在は、人権への意識が高まり、一人ひとりのアイデンティティが何よりも重視される時代です。資本主義の目的も「個々人が夫々にWell-beingを実現できるようになること」へと変化してきています。このような社会の中で自立(人権が保障され経済的にも自立)し自律的に生きる人々は「社会的自律人モデル」として描かれるのがちょうど良いように思えます。
 また、地球温暖化問題は世界中の人々に深刻に受け止められるようになり、経済活動により破壊され続けている自然環境の保護への意識もかつてないほどに高まっています(一部の進歩的な国では、自然にあるものにも人権があると考えられるようになってきています)。
 これこそが、エシカル・エコノミーやグリーン・エコノミーの時代、すなわち、「サステナビリティ時代のパラダイム」です。しかし、殆どの企業や多くの人たちはサステナビリティを模索している状態であり、今はまだ「サステナビリティ・トランジション時代のパラダイム」の中にいます。

  • 人権への意識が高まり、一人ひとりのアイデンティティが重視されるようになり、現在では、「個々人が夫々にWell-beingを実現できるようになること」が目的の資本主義となりつつある。
  • 競争原理により弱者が淘汰されることを原理とするのではなく、これからは社会や自然の多様性を受容し包摂さのある社会へと移行していく(サステナビリティ・トランジションの時代へ) 。
  • 個々人が社会変革を推進していく中心のプレーヤーとなり、社会の中で自立した個々人が、組織の中で自律し、主体的に分業し協働するようになる。
  • 個々人が、社会を俯瞰して、主体的に分業し、自律して協働する組織の能力が『組織能力』である。
  • サステナビリティに向けた活動が成熟して、やがて、その先にある サステナビリティ社会(持続可能な発展をする社会)へと発展していく。

 サステナビリティ時代のパラダイムにシフトすると、規模の経済(近代化時代のパラダイム)によって富を得る資本主義パラダイムは先進国において時代遅れになる。一方、経済成長が遅れた後進国においては裕福さが求められるためにこれまでの近代化時代のパラダイムに依拠せざるを得ません。先に行く先進国は、エシカル・エコノミーやグリーン・エコノミーにより、経済成長が遅れた後進国が自らの力で、サステナビリティ・トランジション時代のパラダイム、そして、サステナビリティ時代のパラダイムに少しでも早い時期に進んでいけるように経済成長を手助けして、持続可能な開発ではなく、持続可能な社会の発展の段階にたどり着けるようにしなければなりません。

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