コンサルタントの皆様へ

既存の商品市場は成熟し、国や業界の壁を越えたゼロサム競争、低価格化競争が熾烈になってきていいます。 経営の体力強化、人件費の安い国への工場移転が進む一方で、人口減少社会化を背景に新市場を求めて海外進出に乗り出す企業も増え、現地の販売チャネル構築などを目的とした M&A も盛んとなってきています。
 
欧米型の先進国の経済成長が低迷する中、景気刺激策としての金融緩和政策も長期化し、大量の資金が行き場を探している状況でもあり、低リスクで確実に儲けを産み出す新ビジネスの創出に期待も集まっています。 新技術を生み出すノウハウ、新規事業として育てるノウハウが企業には求められています。
 
こうした目まぐるしい動きと同時に、成熟した社会においては、儲けさえすれば良いというのではなく、また、環境にストレスを与えることなく、企業は社会の持続的な発展に貢献すべきだという考え方も深く浸透してきています。 事業を通して社会の発展に貢献していこうという理念を体現している企業の社会的な存在価値は高まり、投資家や株主からも、消費者からも、ブランド価値として認められる様になってきました。
 
こうした社会の趨勢を踏まえ、事業会社に対してコンサルティングサービスを提供するコンサルタントの皆様にも、発想の転換が求められていると考えています。

  • 今や、社会的価値競争の時代 となってきています。企業には社会的価値が求められており、得意分野を活かし創意を凝らして 社会の持続可能な発展に貢献しうる商品の開発 (サステナブル・イノベーション) が必要になってきています。
  • 成熟化した経済の下では、大量生産・大量販売・大量消費のモデルは通用せず、顧客は低価格競争に巻き込まれ、体力勝負の消耗戦に巻き込まれるばかりです。 多様性を受容し一人ひとりの個性ある生き方を重視しようとする今日においては、マクロマーケティングを教科書としたコンサル手法を深化させ、一人ひとりの顧客への 顧客目線での対応 はもとより、そこに住み暮らしている人達の ライフスタイルにマッチした商品の開発やサービス提供の仕方 を工夫することが求められています。 こうしたきめ細かなビジネス展開を意図し実現できる企業への価値創造戦略、多様性を受容し醸成していける能力を育む組織戦略を構想していかなければなりません。

 

上図の詳細につきましては、サステナブル・ワールドビジョン をご参照下さい。

 

社会の持続可能な発展と企業の持続可能な成長を促進するために

クライアント企業(事業会社)が社会的価値を追求しなければならない状況にあって、多岐にわたり専門性が求められるコンサルタントの役割も、拡大し深化してきています。

社会的価値を追求する社会の趨勢を背景に、コンサルタントも、かつてのようなマクロデータの分析に基づく戦略提言、業務ノウハウの提供やプロセス改革に特化した対応だけではなく、企業の外部にいるからこそ得ることのできる広範でバランスの取れた知見の提供、特に、顧客や地域で暮らす人達とのダイアログを通した共生プロセスを深化させ、総合的に経営革新、組織変容、技術革新を促進させ社会のニーズに応えうる企業に導いていく、プロデューサとしての役割が求められるようになってきています。

 
しかし、多岐にわたる知見を併せ持ち、総合的なサービスを提供していくことは容易なことではないことは明らかです。 様々な分野での専門性のあるコンサルタントが協業し力を合わせて取り組んでいくことの方が、むしろ、現実的な対応ではないでしょうか。 当社では、こうした新たな課題に挑んでいるコンサルタントが協業していくべきであると考えています。
 

サステナブルの時代におけるコンサルタントの仕事

これまで記してきました様に、社会の趨勢、社会が求めるニーズの変容を背景に、事業会社には「社会的価値」を実現していくための「経営革新」「組織変容」「技術革新」が求められてきています。 こうした企業をクライアントとするコンサルタントの仕事にも大きな影響を与えることになります。 当然のことながら、売上や利益を伸ばし企業を成長すれば良いという規範から、社会的存在価値を高め、持続可能性を追求させていくことへ規範へ、効率やコスタダウンのためにカイゼンしていくという規範ではなく、しなやかさ(アジリティ)や多様性を受け容れる寛容さ(クレメント)を持つ組織にしていくという規範に、発想を転換していかなければなりません。

「サステナブル(持続可能な :“Sustainable” )」 という言葉には、社会の持続可能な発展という意味が込められています。 しかし、だからと言って、企業の収益を度外視して成り行かなくなるというのでは、社会の持続可能な発展そのものが成り立ちません。 社会の持続可能な発展を通して企業も持続可能な成長を成し遂げていくというのが正しい道筋と言えます。
これからのコンサルタントの仕事は、まず、社会の持続可能な発展に向けたビジネスを提言しプロデュースすること、また、そうしたビジネスを展開するために適した組織となる様に、更には、持続可能な成長を成し遂げることのできる組織になっていける様に、クライアント企業をリードし、マネジメントのリノベーションを促進していかなければなりません。

 

サステナブル経営の実現を目指すコンサルティングサービスのフレームワーク

これまでのコンサルタントは、下記の役割を果たしてきました。

  • 広く深い知識や多くの経験を通して、
  • 事実に潜む問題点を見出して、
  • 課題解決の方法を、
  • リーダーシップをもって提言する
しかし、サステナブル経営 の実現を目指していくためには、これに加えて、社会全体、事業会社、NPOが広く関わりを持ちながら活動を展開することができるように、その機微を捉えて、ニーズとシーズをマッチングし、相互に協調して最大の相乗効果をあげうるWin-Winの関係を構築していかなければならなりません。

 

 
その実現のためには、色々な専門分野のコンサルタントが、夫々にもつ多様な知識と経験を共有し協業することで、クライアントの抱える問題の本質を捉えて、広く深く相乗しながら解決していく必要であると考えております。

◇ 共通理念 格差のない心豊かに暮らせる社会を創る視点からクライアント企業の経営をサポートする
◇ ネットセントリックな協業、「サステナブル(持続可能な :“Sustainable” )」 への想いつながった協業による結束

 
当社では、「サステナブル(持続可能な :“Sustainable” )」 の視点から、目の前の人、今起きていることから、その枠を超えて新たな発想で新たな仮説を立て、想像される周りの人との関係性の変化と広がりを、過去から現在、現在から未来へと結び付けて考えていくための、経営計画を策定するコンサルティングサービス SONOSAKI PLANNING (TM) を開発してきており、コンサルティングサービスを提供する皆様との協業に役立つものと考えています。

ご賛同頂ける方は こちらより お気軽にお問い合わせ下さい。あるいは、info@clem.co.jp  サステナブル・イノベーションズ株式会社宛にご連絡下さい。