#218 創電、送電、蓄電技術

 エネルギーは経済活動の基盤であり生活の基盤でもある。経済成長には安価で安定したエネルギーの供給が欠かせないという発想で考える向きもあるが、ソーシャルネットワークが社会に普及している今の社会にとって、社会のあらゆる活動の基盤であるというビッグピクチャを描くという発想への転換も必要である。

 シンギュラリティが間もないとも言われる中で、日々の暮らしの多くはロボットや人工知能が担うようになり、人々の活動はより知性を求める活動に向っていく。人はコンピュータを纏い(ウェアラブルコンピューティング)、人の感覚や思考と周囲のものとが情報をやり取りするようにもなる。そして、その活動の全てが電気という社会に共有される資源の下に成り立っている。

 原発は廃棄物の処理方法が見当たらないという根本問題を抱え、その危険性、及び、原発を受け入れている地域の振興に関わる投資コストも含めたトータルコストは決して安価でないという問題もあり将来性はない。化石燃料は地球温暖化の原因ともなり縮小していくしかない中で、再生可能エネルギーに依存していかなければならないという状況であるということは、真に受け止めなければならない。創電のこうした問題を解決するためには、創電だけではなく送電の問題も解決しなければならない。また、蓄電により需要=供給のシビアなバランスを常にとれるシステムも必要である。

 太陽の磁気嵐や遠い宇宙からくる強力なガンマ線は、地球上の送電網を数年にわたり破壊する可能性もあり、それに対する予防策は、正常性バイアスのためにとられていないか不十分のままである。これらは、現時点では予期もできないし、本当にそうした事態が起きたら、今の世界中の電気を中心に発展してきている文明は崩壊するしかない。
地球温暖化や原発事故は人災であり、そうした事態が生じない様に人間が知恵を尽くしていかなければならない。この分野は既得権益で固められているが、今はまさに、未来社会の持続可能な発展という発想で新たな産業基盤を創造していくことを考えていかなければならない時がきている。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

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