#191 ロボティクス

 「必要」は発明の母であると言われる。
 日本の現状から見えてくる未来は、①人口減少化が進み人手不足が深刻化していく、②超高齢化が進んで介護サービスの需要が益々高まっていく、③生産年齢人口の総人口における割合がどんどん低下していく中で、経済的に社会を支えていくには労働集約型産業におけるローエンドの破壊的イノベーションより、高い収益性のある知識集約型産業における新市場開拓型イノベーションによる産業構造への転換が迫られていくといったことが想定される。

 2000年代当初は、日本は、産業用ロボット技術に関しては世界一を誇り、その普及においてもロボット大国であった。しかし、人手不足や介護の現場にロボットを導入し普及させていくためには、自動化技術というばかりでなく、人間に装着して人間工学に基づいて人間を助けてくれる仕組みだったり、状況判断して融通性をもって対処できる知性が必要であったりする。

 日本が再びロボット分野で世界をリードしていくためには、工場の中ばかりでなく、社会の中にたくさん眠っている「必要」をロボットで実現させていくことにどんどんチャレンジしていかなければならない。そしてそれに加えて、知識集約型産業における新市場開拓型イノベーションを巻き興せる労働環境もつくり上げていかなければならない。
RPA(Robotic Process Automation)も、20世紀型の業務改革の焼き直しといった時代遅れの発想ではなく、知的労働者としてのロボットの開発も必要である。いつでもどこでも目の前の空間に作業場が広がり、デザインなどをイメージする映像が映り、知性を持った仮想ロボットと会話しながら一緒に仕事をこなしていく労働環境が必要であろう。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

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