#120 社会の進歩を創造しないと時代に乗り遅れる !? イノベーショナル・エコノミーからの提言

 今、世界は脱炭素社会に向けた変化がものすごい勢いで進んでいるという(*1)。 日本は環境技術については先行していて、ESG(環境 “Environment”、社会 “Social”、ガバナンス “Governance” についても、環境についてはすでに卒業したという風潮もあった。そして、次は、人権だとも。 2011年の東北大震災の福島第1原発事故を契機に脱原発の機運が広がり再生可能エネルギーへの関心も高まった。しかし、それにも関わらず、その後の推移は、再生可能エネルギーではなく、化石燃料への傾注や原発の再稼働に傾注してきている。さらには、火力発電や原発の輸出にも躍起になっている。
 世界が脱炭素社会に急速に向かったきっかけは、直接的にはパリ協定であり、その背景には気候温暖化を何とか食い止めなければならないというグローバル社会の動向がある。 一方、日本では、再生可能エネルギーも固定価格買い取り制度の施行に向けて、多くの会社が空いた敷地に太陽光発電を設置するなどが一過性のブームとなりすぐに終わってしまった。
 何故、この様な事態が起きるのか? それは、イノベーショナル・エコノミーの考え方に基づけば明確である。すなわち、まずはプロダクトから入るという場当たり的な発想からスタートするからである。目的思考であるイノベーショナル・エコノミーでは、まずは、どんな社会システムの進化を意図するか、どんな社会的風土の変容を醸成していくかからスタートする。そしてイノベーションがイノベーションを生み出す好循環を意図していく。逆に、今、世界で起きている脱炭素社会に向けた急速な変化は、まさに、イノベーショナル・エコノミーであり、イノベーションという経済成長の理論によって、イノベーションへの投資が加速され、さらなるイノベーションが生まれている。
 日本には高度経済成長期に培ってきた技術があるが、既存技術が破壊的イノベーションを阻害する要因にもなる。そうした社会にあるコンフリクトを乗り越えて、一刻も早く、イノベーショナル・エコノミーの理論に基づいて、未来社会の価値創造の発想に立って、世界の脱炭素社会の流れに向かうべきである。

(※1)2017年12月17日NHKスペシャル “脱炭素”社会へと激変する世界ビジネス、日本は生き残れるのか?
http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/trailer.html?i=12689

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

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