競合商品に負けている

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競合企業の存在が障害


  1. “競合商品に負けている”とは(主に、B2Bビジネスの場合)
    • コンプライアンス上、特定の企業との癒着を防ぐために、必ず複数の業者に対して提案依頼をすることが求められている。競合企業が顧客の囲い込みができていない場合は、公平な条件の下での提案と評価が行われる。
    • こうしたコンペによる商習慣が普及してきた状況にあって“競合商品に負けている”と、ビジネスチャンスを逃すばかりとなってしまう。
  2. “競合商品に負けている” の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 競合企業とのコンペで勝てずにいるままではセールスパイプライン上でも失注が続き、やがては業績悪化につながっていく。
    • 経営資源の制約もあり、競合企業以上の戦略的投資ができない場合がある。競争戦略上はSWOT分析、強みを生かし機会を活かせる事業領域に絞り込む、標的市場を絞り込むなどの対策が必要になる。
  3. “競合商品に負けている”理由
    • 競合企業が先行者メリットを生かしている場合には、先駈けて取り組んでいることによる一日の長と、他社が追いつく前に市場を独占的に支配してしまっているといったことが考えられる。
    • 競合企業に資本力がなくても、特定の事業領域で飛び抜けている場合がある。
    • 競合企業に資本力がある場合、製品ラインアップが充実し、総合力においても勝っているといったことが考えられる。
  4. “全体としての優位性で対抗する”
    • 競合企業よりも自社の方が資本力で勝っている
    • アライアンスにより多様な商品で対抗できる
    • 総合力で勝負できる
  5. “プロデュース力を強みとして訴える”
    • 何故、“プロデュース力を強みとして訴える” であるのか
      • 顧客ニーズが多様化し、より精緻な対応が求められる様になってきている。大量生産・大量販売の発想によるラインアップではこうしたニーズには応えられない。むしろ、様々な技術や製品を組み合わせたプロデュース力が問われている。
    • 如何に“プロデュース力を強みとして訴える”を実施するのか
      • ラインアップという発想を転換して、顧客ニーズの変化への適応するためのプロデュース力の重要性を認識する。
      • 一通りだけでなく、様々な組合せでプロデュースできる様に、フレキシブルに対応できる仕組みにしておく。
        • 中核となる部分には手をつけずに、インターフェイスを共通にして様々に組み合わせることができる様にする。
        • 中核となる部分には手をつけずに、周辺部分で個別のニーズに対応する。
        • 全ての部分で自由度を設けて、ケースバイケースで個別のニーズに対応する
  6. “将来性のあるロードマップを強みとして訴える”
    • 何故、“将来性のあるロードマップを強みとして訴える” であるのか
      • 社会や市場、顧客ニーズが多様に変化する時代にあって、ラインアップという発想を転換して、将来の変化に対するフォーサイト(予見)を語り、変化に適応していくロードマップを示すことで強みとする。
    • 如何に“将来性のあるロードマップを強みとして訴える”を実施するのか
      • 社会や市場、顧客ニーズの多様な変化への認識を示す。
      • 一通りだけでなく、様々な組合せで変化に適応できる様に、フレキシブルに対応できる仕組みにしておく。
        • 中核となる部分には手をつけずに、インターフェイスを共通にして様々に組み合わせることができる様にする。
        • 中核となる部分には手をつけずに、周辺部分で個別のニーズに対応する。
        • 全ての部分で自由度を設けて、ケースバイケースで個別のニーズに対応する
  7. “競争できる部分での優位性で対抗する”
    • 競合企業と自社の資本力が拮抗している
    • アライアンスにより多様な商品で対抗できる
    • 総合力で勝負できる
  8. “実績でこなされていることを強みとして訴える”
    • 何故、“実績でこなされていることを強みとして訴える” であるのか
      • 競合製品が強い場合には“実績でこなされている”ことを想定しておくことが必要である。しかし、全体としての優位性として考えたとき、全てに於いて“実績でこなされている”必要はなく、中核部分さえ実績でこなされていさえすればよい。
    • 如何に“実績でこなされていることを強みとして訴える”を実施するのか
      • “実績でこなされている中核機能”を前面に出して、競合製品の領域での実績と戦えるように舞台を設定する。
      • “実績でこなされている中核機能”で、競合製品の領域での実績と戦う場面を想定し、勝つためのシナリオを描いて“実績でこなされていることを強みとして訴える”
  9. “技術力で秀でていることを強みとして訴える”
    • 何故、“技術力で秀でていることを強みとして訴える” であるのか
      • 競合製品が強い場合には“技術力で秀でている”ことを想定しておくことが必要である。しかし、全体としての優位性として考えたとき、全てに於いて“技術力で秀でている”必要はなく、中核部分さえ技術力で秀でていさえすればよい。
    • 如何に“技術力で秀でていることを強みとして訴える”を実施するのか
      • “技術力で秀でている中核機能”を前面に出して、競合製品の領域の技術と戦えるように舞台を設定する。
      • “実績でこなされている中核機能”で、競合製品の領域での実績と戦う場面を想定し、勝つためのシナリオを描いて“技術力で秀でていることを強みとして訴える”
  10. “付加価値の優位性で対抗する”
    • 競合企業の方が資本力で勝っている
    • 競合企業の方が個別の商品力で勝っている
    • 競合企業の方が総合力で勝っている
  11. “競合以上のさりげない心遣いで顧客を惹きつける”
    • 何故、“競合以上のさりげない心遣いで顧客を惹きつける” であるのか
      • 商品力(技術力、実現している機能や性能、品質、ストーリー)で勝負ができないのであれば、“さりげない心遣い”で顧客を惹きつける必要がある。
      • スペックで勝負できない場合の手段はより安い価格帯での勝負となる。しかし、安易な値下げは経営を圧迫する。
      • 商品が訴求するストーリーで負けていても、企業文化としてさりげない心遣いを持ち、現場担当者においても体現できていれば、“さりげない心遣い”で勝負することはできる。
      • “さりげない心遣い”で勝負できることは、企業として差別化を図る貴重な経営資源でもある。
    • 如何に“競合以上のさりげない心遣いで顧客を惹きつける”を実施するのか
      • 顧客満足は企業側の都合の押しつけでは実現できない。顧客の目線で状況を共感する日々の習慣から始まる。
      • “さりげない心遣い”のマニュアル化は難しい。経営者から経営スタッフ、一人ひとりの従業員、営業現場の全てに於いて、“さりげない心遣い”をすることで顧客が助かる姿、喜びの笑顔を見ることで歓びを感じること、それを共有することが大事である。
      • “準備された心遣い”“規則で義務付けられた心遣い”は、却って顧客の不信を買う。
  12. “導入、カットオーバーを二人三脚で乗り切る誠実さで惹きつける”
    • 何故、“導入、カットオーバーを二人三脚で乗り切る誠実さで惹きつける” であるのか
      • 商品を買ったばかり、システムを導入したばかりの時は、顧客は操作に不慣れであり、あれこれどうしたものかと迷うものである。
      • 販売に精一杯になる場合が多く、こうした顧客の悩みは放置されがちである。“導入、カットオーバーを二人三脚で乗り切る誠実さ”で顧客を惹きつけることができる。
    • 如何に“導入、カットオーバーを二人三脚で乗り切る誠実さで惹きつける”を実施するのか
      • “導入、カットオーバー”を支援する作業の現場は最も緊張を強いられ、時間との勝負となる。所定の機能に対して様々な改善や機能追加を求められることがある。
      • 契約にない、仕様にないと言うことはたやすことであるが、日本に於いてはむしろ、誠実さの面で禁句である。すぐにできること、顧客とっての重要度等から優先度をつけて対応するマネジメント能力の養成が必要である。
      • 契約にないこと、仕様にないことに如何に誠実に対処するかが、企業の差別化要因として問われる。こうしたリスクをある程度想定した計画を立てておくことが肝要である。



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