Competitiveness of the organization

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商品力が弱い

コモディティ化している

  • “コモディティ化” とは
    • 商品が普及し類似製品が市場に溢れ、新たな機能を付加してもすぐに追いつかれて新規性を失う。コモディティ化すると、供給過剰になると同時に、類似製品との差別化ができないため、自社製品を売るために各社は競って値下げする。この結果、どんどん低価格化競争へと進んで行く。
    • 商品がコモディティ化してしまうと抜け出すことはできないばかりか、悪い方向へと次々に向かて行く。
      • 一気に様々な品揃えが開発される。しかし、新たな品揃えによる増収も束の間であり、収益の柱となる商品がなくなる。
      • 製品世代交代の競争となり、すぐに他社の新製品に追いこされてしまう。
      • 世代交代が早くなる(製品ライフサイクルが短かうなり、新製品の開発のために投資した資金を回収する前に、寿命が尽きてしまう)
      • 世代交代により、自社製品間でカニバリ(共食い)が始まる
    • 問題となるのは、急速にコモディティ化する場合である。新機軸の製品を出しても、他社が模倣可能、参入可能、技術的にも可能であれば、すぐに追随する企業が沢山現れて、一気にコモディティ化が進んでしまう。
  • “コモディティ化している”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • コモディティ化した事業から、早く方向転換した方が良い。
    • コモディティ化は企業にとって再現のない消耗戦である。低価格化競争が進むことで利益を確保できなくなり、体力のない企業から撤退、若しくは、倒産へと追い込まれる。労務費を低減するために人員削減に、原材料費の削減のためにサプライヤへの値引き要請となり、サプライヤの経営も悪化する。それでも事業を維持しようと思えば、より安価に生産できる地域への展開、あるいは、より安い国で生産する企業への外注等となる。
    • コモディティ化した事業を続けるには、まずは、固定的にかかる費用を減らさなければならない。それから、薄利でも沢山売ってくれる販売チャネルネットワークを構築し、広く薄い市場で販売しなければならない。一方、販売チャネルネットワークを構築しするための資金と信用力も必要であるが、販売チャネル側の信用確認(与信管理)も必要である。
    • 薄利であるために、故障や事故などが合ったときの保証責任も可能な限り軽くしておくことが必要である。
  • “コモディティ化している”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


機能と費用を比較して選ばれない

  • “機能と費用の比較” とは
    • “機能と費用の比較”とは、“コストパフォーマンス”(費用対効果)のことで、費用と効果の釣り合いのことであるが、その効果を出し得る能力、即ち、実現しうる機能に焦点をあてて、言い換えている。
    • “値頃感”は、商品の値打ちに対して顧客が抱いている「これぐらいの価格なら買う」という価格帯で、色々見聞きして知っている同程度の商品の平均的価格、自らの経済状態や景気動向(好況/不況、バブル景気/デフレ)に心理的に作用される。“機能と費用の比較”でいう費用(購買価格、即ち、購買に伴う出費)は、この“値頃感”が基準となる。
    • この“値頃感”を基準にして“機能と費用を比較して選ばれない”が決まる。高すぎたら駄目だし、安ければ良いというものでもない。
    • “機能と費用を比較して選ばれない”とは、以下の様な状況が想定される。
      • 機能的に競合製品に劣っている、しかも、比較して高いから買わない
      • 機能的に競合製品に劣っている、比較して安いけど買わない(機能重視)
      • 機能的に競合製品より優れているが、こんなに高いなら買わない
      • 機能的に競合製品より優れているし、そんなに高くないが買わない(不要不急)
      • 高くても良いが、この機能では駄目だ
      • 安くても、この機能では駄目だ
      • 高くてもそれだけの価値がない(サービス価値が低い、ブランド価値が低い)
  • “機能と費用を比較して選ばれない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • “機能と費用を比較して選ばれない”を回避しなければ売上高が低下する。上記の逆の状況を作り出す施策が必要となる。
      • 機能的に競合製品に優れている、しかも、比較して安いから買う
      • 機能的に競合製品に優れている、比較して高いけど買う(機能重視)
      • 機能的に競合製品より劣っているが、こんなに安いなら買う
      • 機能的に競合製品より優れているし、そんなに高くないので買う(いつか要る)
      • 高くても、この機能だったら納得する
      • 安くても、この機能だったら納得する
      • 高くてもそれだけの価値がある(サービス価値が高い、ブランド価値が高い)
    • 手頃な価格でも「今日は買わない」「買わなくても何とかなるなら節約する」「安売りの時に買う」、あるいは、想定した価格だけど「どうしても必要だから買う」「流行(旬)だから買う」「値上がりする前に買う」等の心理が働く場合が多い。
    • こうしたことを考えて「いつ、いくらで売りに出す」「いつ、いくら値引きする」「販売を終わらせる」といった施策を考えなければならない。
  • “機能と費用を比較して選ばれない”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 ■ 財務に対する直観力の不足 ■ 品質向上の能力不足 ■ 業務改革能力の不足


新機軸の商品に取って代わられている

  • “新機軸の商品” とは
    • これまで市場に流通していた商品とは全く異なるデザイン、コンセプト、使い方、新たな利便性、技術等がによって実現された商品である。
    • “新機軸の商品に取って代わられている”とは、単にそうした“新機軸の商品”が開発されただけでなく、既存の商品が市場で流通しているときに、一気に当該市場に浸透してしまう状況である。
    • いわゆる社会生活(暮らしや仕事)の仕方、、自分らしい時間の過ごし方、即ち、生活のプラットフォームの転換に関わることが多い。
    • 貿易の自由化等によって海外から輸入されて国内の市場を一気に席巻する場合に“新機軸の商品に取って代わられている”こともある。
  • “新機軸の商品に取って代わられている”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 既存事業が成長期、成熟期にあって収益を稼ぎ出しているときに、“新機軸の商品”が出現し市場を席巻してしまうと、既存の収益の柱となる事業が一気に崩壊し、企業の存続の危機となる。
  • “新機軸の商品に取って代わられている”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


サービス化が遅れている

  • “サービス化” とは
    • サービスの重要性が認識さている。多くの場合、付帯サービスが不充実であり、付帯サービスを充実することで付加価値として、競合他社との差別化を図ろうとしている。
    • しかし、“もの”を中心にしてビジネスを考えて、“もの”に付随した“付加価値としてのサービス”という発想ではなく、“サービス”を提供する上で必要な“もの”を提供するという逆の発想の重要性が認識され始めている。
  • “サービス化が遅れている”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 成熟化社会となり、日々の暮らしに必要な“もの”は各家庭、各職場に普及している。グローバルでの競合ひしめく中で、多くの“もの”はコモディティ化してきている。こうした状況にあって、企業として収益を得る源泉は“サービス”に移りつつある。
    • 一刻も早く“サービス”を中心にした発想でビジネスを再構築しなければ、新たなアイディアの開発、ノウハウの蓄積、ブランド構築といった様々な側面で出遅れてしまい、競争優位性の確立が難しくなる。
  • “サービス化が遅れている”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


販売力が弱い

販売力が競合に比べ弱い

  • “販売力” とは
    • 現実の実務として“販売力”の問題は、以下の様なことである。
      • ニーズを持っている顧客を見つけられない
      • 効果的に顧客にリーチできていない
      • 提案で負ける、細かく見ると、更に
      • 企画力で負ける
      • 付加価値で負ける
      • コネで負ける
      • ネゴができていない(価格帯や契約事項)
      • 必要時点に合わせた短期での納品ができていない
      • 価格で負ける
      • 機能で負ける
      • 知名度でまける
    • ニーズを持っている顧客を見つける、効果的に顧客にリーチできるようにするには、営業部門の人脈構築力に関わる。経営者の人脈を活かす、様々な交流会に参加する、事業横断して顧客の発掘と共同提案に努める等の人海戦術が必要であるが、ネット上での検索、GISマーケティング等といった最新の情報技術を活用することも効果的である。
    • 短納期、価格、機能、知名度をカバーするのが営業の力とも思われるが、それは、営業が顧客の心を捉えていない(握れていない)という評価である。しかし、根本的には、商品力やプロセス、企業の総合力にも足りないところを改善していかなければならない。
    • 本質的には、営業担当者、担当部門のモラルが低下していることにも起因している場合も多い。その結果、顧客への接客態度が悪い、納期意識が低い、納入後の心遣いが足りないなどに現れて、疎まれてします。
  • “販売力が競合に比べ弱い” の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 結果的には、引き合いがこない、提案依頼がこない、提案しても失注してしまう、リピートオーダーがこない等、商談成約率が低下する。
    • こうした状況が続くと、事業部門の縮小や設備の転用等にもつながり、企業にとっても痛手となる。
    • 販売力の強化は、担当部門や担当営業を𠮟咤すれば改善できるという問題ではない。企業の経営力そのものの問題として、迅速に対応しなければならない。
  • “販売力が競合に比べ弱い”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 ■ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


効果的な販売促進ができていない

  • “効果的な販売促進”とは
    • 現実の実務として“販売促進”の問題は、マーケティング活動に関わることである。
      • 顧客に知られていない
      • 顧客に価値が認知されていない
      • 顧客からのアクセスがない
    • “効果的な販売促進”のあめには、新聞や購読部数の多い雑誌への広告掲載、自著本の出版もある。また、ローカルには交通機関での車内広告などもある。
    • しかし、資金力が乏しい企業では、パートナー企業との共催のセミナー開催、有名人を呼んだセミナーの開催、顧客の事例を雑誌に掲載してもらう、顧客に広告塔になってもらう等の施策を組み合わせることが必要となる。
    • 最近の情報技術として、ホームページやSNSなどのサイトを開設するだけでなく、見てもらえる工夫(SEO対策)、バナー広告掲載等といった施策も考えられる。しかし、大企業のサイトの方が圧倒的に多く閲覧されると考えた方が良い。
  • “効果的な販売促進ができていない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 販売見込み顧客を創出するにも、販売機会を創出するにも、“効果的な販売促進ができていない”という問題は重大である。“販売力の強化”の問題以前に、企業の経営力そのものの問題として迅速に対応しなければならない。
    • こうした状況が続くと、事業部門の縮小や設備の転用等にもつながり、企業にとっても痛手となる。
  • “効果的な販売促進ができていない”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 ■ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足

□ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


ビジネスモデルが弱い

競争優位の販売チャネルを築けない

  • “競争優位の販売チャネル” とは
    • 成熟社会では、“販売チャネル”の奪い合いでもある。
    • “販売チャネル”とは、通常の物販では流通業者(卸売り、小売り)が想定されるが、ネットワーク時代においてはECサイトでの出店者なども含まれてくる。また、販売代理店、販売子会社、リセーラ(販売仲介業者)等の企業や組織もある。
    • ここで大事なのは、販売業者が持っている販売網(販売チャネルネットワーク)の存在である。広い販売網を通して、企業の情報や商品が、顧客(実際の利用者、消費者)に広く行き渡せうることができるようになる。また、販売チャネルネットワークと通して、顧客の声を収集する情報ネットワークの仕組みとしても活用できる。
    • 現実の実務として“競争優位の販売チャネル”の問題は、以下の様なことである。
      • 販売業者に対して有利な条件で契約ができない(販売の仕方、価格統制)
      • 商品を取り扱ってくれない
      • 競合製品を取り扱っている
      • 販売業者に対してメリットを提供できない(取り扱いたいという動機付けができていない)
      • 顧客ニーズの多様化、商品の多様な品揃え化に対して、それを求めている夫々に適した販売チャネルの構築ができない(販売チャネルの多様化、選択と集中ができていない)
      • 販売業者の販売力が低下している(モチベーションが低い、スキル教育ができていない、商品知識の教育ができていない)
      • 販売業者のモラルが低下している(接客態度、納期意識、納入後の心遣い)
      • 顧客に対して、必要時点に合わせた受注と短期での納品ができていない
    • 販売業者にメリットを提供できるかが、最も重要な点である。単に、商品を扱って欲しいと提案するのではなく、販売業者が享受できる実現可能なシナリオを描いて、販売業者とのWin-Win 関係構築を訴えることが大事である。特に、競合製品を扱っている場合、他に取り扱っている商品とのカニバリ(共食い)を起こしかねない場合など、慎重に検討したシナリオを用意しなければならない。
    • 販売チャネルとの価値共創という視点が重視されてきている。販売業者とのコラボレーションにより、直接に顧客の声を活かした新商品開発など、新たな視点での事業展開も可能となる。
    • 商品がコモディティ化した場合には、ディスカウントショップや低価格の量販店、あるいは、地域スーパーなど、これまで全く取り扱ったことのない、新たな販売チャネルを開拓しなければならない。その場合の問題として、販売業者に商品知識がないこと、広告や商品陳列の仕方、梱包の仕方もまったく異なることなどが想定され、これを乗り越えなければならない(全く知らない業者については、与信管理をしっかりする必要がある)。
  • “競争優位の販売チャネルを築けない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 自社のリソースだけで市場を拡大して、広く販売活動を展開するのは無理である。
    • 少しでも競合企業に対して“競争優位な販売チャネルネットワークを築く”かが、成熟社会の限られた需要を勝ち得るための方策である。
    • 成熟社会では、何としてでも“販売チャネル”の奪い合いに勝たなければ、事業を存続させていくことはできない。
  • “競争優位の販売チャネルを築けない”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


競争優位のサプライチェーンを築けない

  • “競争優位のサプライチェーン” とは
    • グローバル化した社会では、“サプライチェーン”の奪い合いでもある。
    • “サプライチェーン”とは、製造業で言う、原材料部品の供給業者、または、外注先のことである。流通業であれば、商品の仕入先になる。
    • 供給業者が持っている差別化した高度の技術を競合他社ではなく自社に独占的に提供してくれるか、品薄の原材料部品の調達が可能か、低価格で売ってくれるか、必要に応じて情報提供したりサポートしたりしてくれるか、在庫を吸収してくれるか、短納期や納期変更に応えてくれるか、仕様変更に応えてくれるか、品質は安定しているかなど多岐にわたる。
    • 現実の実務として“競争優位のサプライチェーン”の問題は、以下の様なことである。
      • 供給業者に対して有利な条件で契約ができない(仕入サイトなどの条件、集中購買等による値引き率といった点)
      • 顧客ニーズの多様化、商品の多様な品揃え化に対応する上で必要となる個別仕様品、特注品を取り扱ってくれない
      • 競合製品を取り扱っている
      • 調達業者に対してメリットを提供できない(取引したいという動機付けができていない)
      • サプライチェーンのリスク分散化、多様化、選択と集中ができていない。
      • サプライヤの技術力が低下している(品質が悪い、リードタイムが長い、要求変更に対応できない、コストが高い、環境対応していない)
      • サプライヤのモラルが低下している(態度、納期意識、納入後の心遣い)
      • サプライヤの都合に合わせさせられ、必要に合わせた発注量と短期での納入ができていない
      • サプライヤが減少して供給能力が低下している(言い値になる、言いなりの契約条件になる)
    • 調達業者にメリットを提供できるかが、最も重要な点である。調達業者が享受できる実現可能なシナリオを描いて、調達業者とのWin-Win 関係構築を訴えることが大事である。特に、競合製品を扱っている場合など、慎重に検討したシナリオを用意しなければならない。
    • 商品がコモディティ化した場合には、これまでとは異なる低価格での調達が必要になり、これまで全く取引のない、新たな調達業者を開拓しなければならない。その場合の問題として、品質や納期、環境への配慮など、全く異なる文化を持っていることが想定され、これを乗り越えなければならない(全く知らない業者については、与信管理をしっかりする必要がある)。
  • “競争優位のサプライチェーンを築けない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 少しでも競合企業に対して“競争優位なサプライチェーンを築く”かが、グローバル化した競争社会を勝ち得るための方策である。
    • グローバル化した競争社会をでは、何としてでも“競争優位なサプライチェーン”の奪い合いに勝たなければ、事業を存続させていくことはできない。
  • “競争優位のサプライチェーンを築けない”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 ■ 業務改革能力の不足


開発力が弱い

社会や市場の変化に合った商品が開発できない

  • “社会や市場の変化” とは
    • 成熟化社会となり、日々の暮らしに必要な“もの”は各家庭、各職場に普及している。日本に住む多くの人達は、“もの”を手に入れることよりも、自分らしい生き方ができることを求め、また、社会と共生して自分の感性や思いを活かすこと、心地良い集まりや居場所に集い思いを共有し力を合わせて何か社会のために役に立つことなどで心豊かさを追求し始めている。
    • 日本は高齢化先進国と言われている。今、発展目覚ましい新興諸国でも、20年後にはこうした社会が訪れてくる。決して、日本だけが変わった国ではなく、先に目覚めた国なのである。
    • これからは、こうした社会、市場、顧客ニーズの変化に合った商品を開発しなければならない。新たな変化の中で求められるキーワードとしては以下のものがある。
      • 再生可能性(エネルギー、食料など)
      • 多様性(自然、社会、暮らし、雇用、働き方、文化、及び、ユニバーサルデザインなど)
      • 共生(自然との、地域社会との、地域のコミュニティとの)
      • 自律(一人ひとりが内発的に動機付けられ、自然発生的に、地域が内発的に発展していくなど)
      • つながり(結い、人の心と心を結びつける、目配り・気遣い・心遣い、おもてないなど)
    • これら変化に対応する開発力としての問題点としては、以下の様なことが上げられる。
    • 一人ひとりの生き方に合った“こと”を提供するストーリーを開発できない
    • 一人ひとりの生き方に合った“こと”を実現するサービスを提供するための独創性のある商品の開発ができない
    • 社会性のある企業ブランド、商品ブランドがイメージできていない
    • 新たな変化の中で求められる新たなニーズの開発ができていない
  • “社会や市場の変化に合った商品が開発できない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • これからの社会、市場、顧客ニーズの変化を先取りした、顧客に訴求できる商品力を構築することができない。
    • 成熟化社会での競争優位性を構築できず、事業を存続させていくことはできない。
  • “社会や市場の変化に合った商品が開発できない”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


競争力を生み出す開発ができない

  • “競争力を生み出す開発” とは
    • 社会、市場、顧客ニーズの急速で多様な変化に対応できる商品を開発する上での問題点として、顧客からのニーズを汲み取った商品の開発から提供までのリードタイムが長いことを上げることができる。その要因は以下のようなことである。
      • 営業との連携が悪い
      • 新たなニーズの本質を理解するのに時間がかかる
      • 全く新しい設計手順で考える必要がある
      • 設計方法論の開発も必要である
    • 顧客の多様な価値観や感性に対応できる、消費者を惹きつける商品コンセプト、デザイン(意匠)の開発も競争優位性として重要なファクターである。
  • “競争力を生み出す開発ができない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • これからの社会、市場、顧客ニーズの変化を先取りした“競争力を生み出す開発”ができないと、これからの社会における競争優位性を構築できず、事業を存続させていくことはできない。
  • “競争力を生み出す開発ができない”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


技術力が弱い

競争力のある技術になっていない

  • “競争力のある技術” とは
    • これからは、社会、市場、顧客ニーズの変化に合った商品を開発しなければならない。“競争力のある技術”とは、新たな変化の中で求められる商品開発ができる技術であり、下記のような分野にも関わっていかなければならない。
      • 再生可能性(エネルギー、食料など)
      • 多様性(自然、社会、暮らし、雇用、働き方、文化、及び、ユニバーサルデザインなど)
      • 共生(自然との、地域社会との、地域のコミュニティとの)
      • 自律(一人ひとりが内発的に動機付けられ、自然発生的に、地域が内発的に発展していくなど)
    • これら分野に対応する技術の以前に、以下のことが実現できなければならない。
      • 一人ひとりの生き方に合った“こと”をストーリーとして描けること
      • 一人ひとりの生き方に合った“こと”を実現するサービスを実現すること
      • 新たな変化の中で求められる新たなニーズを創造できること
    • “競争力のある技術”とは、社会、市場、顧客ニーズの急速で多様な変化に対応できるプロセスを開発することであり、以下のような技術が含まれる。
      • 急速で多様な変化に対応できる商品を設計、開発、生産するプロセス
      • 速やかに提案し決裁できる受発注プロセスや他社よりも早く納品を約束できる業務プロセス
      • 顧客の今の色々な困り毎に即座に対応するためのサービスプロセス
      • 商用に乗る低コスト化技術
  • “競争力のある技術になっていない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 社会、市場、顧客ニーズの新たな変化に対して、いち早く取り組むことが重要である。
    • 新たな変化に対して後発となると、成熟化社会の限られた需要を追随的技術で追いかけることになり、事業の継続は厳しくなる。
  • “競争力のある技術になっていない”理由(分析の視点)

■ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


技術を競争力として活かせない

  • “技術を競争力として活かせない”とは
    • 技術力があっても、それを商品化し、更には、市場に流通し受け容れられ浸透しなければ“技術を競争力として活かしている”とは言えない。
  • “技術を競争力として活かせない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • “技術を競争力として活かせない”という問題を考える上での論点として、以下のことを考えることができる。
      • 標準技術として早過ぎる技術である
      • 市場がその技術の先見性、有用性等に気づいていない
      • 市場がその技術に目覚めていない(需要がない)
      • なかなか市場に受け容れられない(需要はあるが、浸透していない)
      • 周辺技術が育っていない
      • それを活用した製品開発が遅れている
      • その技術を実現するための素材、部品等が供給できない
      • その技術を使った商品をどうやって売ったらよいかノウハウが育っていない
      • その技術を使った商品をのハンドリング(運用、保守、サービス)のノウハウが育っていない
      • 技術の連鎖ができていない
      • 既存の商品との接続ができない
      • 他社製品との接続ができない
      • 浸透のための技術ができていない
      • プラットフォーム化がなされていない
      • モジュール化がなされていない
  • “技術を競争力として活かせない”理由(分析の視点)

□プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


技術開発力が弱体化している

  • “技術開発力の弱体化” とは
    • “技術開発力の弱体化”という問題の要因として、以下の点をあげることができる。
      • 優秀な設計者、技能者がリストラで減少している
      • 優秀な設計者、技能者が高齢化し技術が伝承されていない
      • 優秀な技術者が分散している
      • 新技術への関心が低く後継者がいない
  • “技術開発力が弱体化している”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • “技術開発力の弱体化”として最も憂慮しなけれならないことは、新技術への関心が低く後継者がいないことである。その要因としては以下のことが考えられるが、早期に対策を打たなければ、技術が永久に失われてしまう。
      • 3Kである(きつい、きたない、危険)
      • 動機付けができない(夢がない、自己実現できない、将来性がない)
      • 評価されない
      • 低収入である
      • 資金が投資されない
  • “技術開発力が弱体化している”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 ■ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


顧客への訴求力が弱い

顧客が商品を魅力的と思わない

  • “商品の魅力” とは
    • “商品の魅力”とは、以下のようなことである
      • 顧客の深層にある欲求を満たしていない
      • 今と将来の自分、今と将来の家族の暮らし
      • 仕事の仕方
      • 自分らしい時間の過ごし方
      • 下記のようなサプライズがない
      • 私の嬉しいことを事前に用意していてくれる
      • 私の困りごとの原因を考えて即座に対処してくれる
      • 私の困りごとの結果を案じて対処してくれる
      • 他にない感動がない
      • 夢を叶えてくれない
      • 困り事に共感味がない
  • “顧客が商品を魅力的と思わない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 社会、市場、顧客ニーズが多様に変化するなかで、“商品の魅力”として重視しなければならないことは、社会性を持っていることである。
      • 再生可能性への配慮(エネルギー、食料など)
      • 多様性への配慮(自然、社会、暮らし、雇用、働き方、文化、及び、ユニバーサルデザインなど)
      • 共生への配慮(自然との、地域社会との、地域のコミュニティとの)
      • 自律への配慮(一人ひとりが内発的に動機付けられ、自然発生的に、地域が内発的に発展していくなど)
      • つながりへの配慮(結い、人の心と心を結びつける、目配り・気遣い・心遣い、おもてないなど)
  • “顧客が商品を魅力的と思わない”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


顧客を惹きつけられない

  • “顧客を惹きつける” とは
    • “顧客を惹きつける”とは、“商品の魅力”を伝えることである。即ち、“商品を魅力的と思ってもらう”ための言葉、視覚に訴える表現、体験などの道具が必要である。
    • “顧客を惹きつけられない”という問題点の要因として、以下のことが考えられる。
      • 顧客が納得する資料がない
      • コミュニケーションスキルがない
      • 聞く力がない
      • 話術に長けていない
      • 表敬的な会話しかできない
  • “顧客を惹きつけられない”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • “顧客を惹きつける”ためには、何よりも、一人ひとりが、顧客とコミュニケーションを図りながら“顧客を惹きつけたい”と思う動機付けが必要である。自社を本当に愛しているか、自社商品を心底好きか、自社の技術に誇りを持っているかが最も重要な点である。
    • そのためには、経営者の理念、ビジョンに共感し、自らの思いも活かされているかがポイントとなる。インセンティブなどの外発的動機付けだけでは、本当には“顧客を惹きつける”ことはできない。
    • “顧客を惹きつける”ための動機付けができて、初めて顧客とのコミュニケーションスキルを磨くことに意欲が湧いてくる。聞く力や話し方はある程度教育し訓練すれば身につく。しかし、その人の性格、育った環境、人生観が影響している場合が多い(例えば、人間関係が上手く作れないなど)。
    • 個人のスキルというよりも、組織として“顧客とのコミュニケーション”を図るための体制、道具立てを整えることが必要である。
  • “顧客を惹きつけられない”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 ■ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 ■ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 □ 業務改革能力の不足


顧客への訴求力が弱い

個々のプロセスが個別最適化されている(連携していない)

  • “個別最適” を捉える視点
    • “個別最適”は“部分最適”“局所最適”と同等の意味で用いられる。企業のある部署の機能遂行、業績達成にとっての最適化を図ることである。これに対し“全体最適”は狭義には企業全体、もう少し広く捉えればステークホルダーも含めた全体、最も講義に捉えれば社会全体にとっての最適化をはかることである。
    • 個々の部署の最適化が、必ずしも他の部門の最適化につながるとは限らない。また、全体最適につながることもない。“個別最適”を考えるときにはトレードオフ関係として捉えることが必要である。
  • “個々のプロセスが個別最適化されている(連携していない)”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 生産部門はたくさん生産すれば効率向上にもコスト低減にも業績向上にもつながる。事業部門は顧客からの引き合いに対し在庫を抱えておいて短納期で応えることで契約を取り営業成績を上げたい。しかし、作りすぎや過剰在庫、滞留在庫のリスクを考慮に入れると、この個別最適解は企業全体として最適であるとは言えない。
    • “個別最適”は縦割り組織の典型的な理想像でもある。“個別最適”は一人ひとりの生産性向上を図る上で必要なことであるが、全体としての視点で最適かどうかを考えながら取り組んでいく必要がある。
  • 逆に、“全体最適”の下で、個々の部門の利益が損なわれたり、個人の存在やその人の行動が無視されたりすることがあると、組織全体としての融和的雰囲気は壊されてつぶし合いが起き始まり、果ては、いくら頑張っても無視されるならやらない方がましだ、どんなに言っても誰も聞いてくれないから辞めてやる等の発言につながっていく。
  • “個々のプロセスが個別最適化されている(連携していない)”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 ■ 業務改革能力の不足


リードタイムが長大化しバラツキがある(工数がかかる、工期が長い)

  • “リードタイム” を捉える視点
    • “リードタイム” とは、工程に着手してから完了するまでの時間である。業務を評価する視点として3要素「品質(Quality)、価格(Cost)、納期(Delivery)」が問われる。このうち “リードタイム” は納期(Delivery)に関わる指標で、短納期化の視点、納期遵守の視点から捉えられる。もっとも、無闇にリードタイムを短縮してもその代償として品質の低下につながる、リードタイムが長期化すればコスト上昇につながる等の相関性がある。
    • “リードタイム” は、顧客による発注時点から納品までの全ての工程を捉えた “トータルリードタイム” 、及び、製造業においては、 “開発リードタイム” “調達リードタイム” “生産リードタイム” “配送リードタイム” に分解して捉えることができる。
    • 製造業以外においても、“リードタイム” を一般化して活用することができる。販売業において “トータルリードタイム” は重要な指標であり、運送業においては “配送リードタイム” が重要な指標となる。
    • 厳密には、何をもって “リードタイム” の開始時点とし、完了時点とするかは、その時刻を捉えるプロセスを処理する技術にも依存し様々である。しかし、過度の厳密性は現場の負担を強いることになり、活用目的をしっかり定めた上で運用すべきである。
  • “リードタイムが長大化しバラツキがある(工数がかかる、工期が長い)”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • トータルリードタイムが長いことで、顧客の必要とする時に間に合わずビジネス機会を逃す、納期に間に合わない、顧客の信用を落とす、顧客の不満となる、工程にかかる労務費が増大し原価が高くなるなどの諸問題を引き起こす原因となる。
    • 分解された “開発リードタイム” “調達リードタイム” “生産リードタイム” “配送リードタイム” が長くなると、当然の結果として “トータルリードタイム” の長期化につながる。詳細に見れば、“リードタイム” の長い工程はクリティカルパスとなり全体の足を引っ張る。また、ある工程で “リードタイム” が長くなる(工程完了が遅れる)と、次工程以降での待ちが発生し、全体としての効率を低下させてしまう。
  • “リードタイムが長大化しバラツキがある(工数がかかる、工期が長い)”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 □ ビジネスモデル構築能力の不足 □ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 ■ 業務改革能力の不足


在庫回転率が悪い

  • “在庫回転率” とは
  • 財務諸表上から読み取る “在庫回転率(棚卸し資産回転率)” では、①会計期間中の売上高が会計年度期末における棚卸し残高で割って算出する。当該在庫を会計期間中に何回回転させることができるかを捉える。
  • 在庫回転数をより厳密に捉えるには、②会計年度期間中に販売された在庫の金額(=売上原価)を期末棚卸し残高で割って算出する。
  • 商品管理として捉えるべき “在庫回転率(商品回転率)” は、期間が会計年度では長過ぎる。そこで、一定期間内の売上高を一定期間における平均在庫で割って、その期間中に平均在庫を何回回転させることができるかで捉える。例えば、1ヶ月間に平均在庫を1回以上を回転させることができれば、生産した以上に売れていることになる。
  • 商品の欠品、補充管理の視点で考えるのであれば、大雑把な目安として、“在庫回転日数(在庫回転率の逆数)” で捉える必要がある。例えば、1ヶ月の在庫回転率が3回転であれば、在庫回転日数は0.3ヶ月となり、約10日分の在庫を持っていることになる。
  • “在庫回転率が悪い”の論点(捉え方の軸と筋道)
    • “在庫回転率が悪い”とは、一定期間中に生産、もしくは、仕入れた分が売れていない(売れ残っている)として問題を捉える必要がある。その要因として、①販売力が落ちている(事業の効率が悪い)、②売れる以上に生産、もしくは、仕入れている(過剰生産)、の両面から可能性を考えなければならない。
    • この問題は本質的に、マーケティング部門、生産部門、仕入部門、販売部門が、夫々に自部門の業績達成、業績拡大を図ろうとすることに起因する。例えば、生産部門は効率を向上してより多く作れば高く評価されるが、逆に、過剰生産に陥る可能性がある。販売部門は短納期で契約を取り付けるために、あるいは、欠品による販売機会ロスを防ぐためにより多くの在庫を抱えたい。「在庫回転率が悪い」に対する第一の対策は、“在庫責任” を明確にすることである。
    • しかし、社会、市場、顧客の多様な変化に起因して「在庫回転率が悪化」している場合には、この対策では不充分であり、“在庫回転率” で捉えることでの管理の限界でもある。
  • “在庫回転率が悪い”理由(分析の視点)

□ プロデュース能力の不足 □ 顧客目線で考える能力の不足 □ 顧客中心に行動する能力の不足 □ 訴求力のある商品を創造する能力の不足 □ 技術革新能力の不足 ■ ビジネスモデル構築能力の不足 ■ 財務に対する直観力の不足 □ 品質向上の能力不足 ■ 業務改革能力の不足