創電、送電、蓄電技術

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エネルギーは経済活動の基盤であり生活の基盤でもある。経済成長には安価で安定したエネルギーの供給が欠かせないという発想で考える向きもあるが、ソーシャルネットワークが社会に普及している今の社会にとって、社会のあらゆる活動の基盤であるというビッグピクチャを描くという発想への転換も必要である。 シンギュラリティが間もないとも言われる中で、日々の暮らしの多くはロボットや人工知能が担うようになり、人々の活動はより知性を求める活動に向っていく。人はコンピュータを纏い(ウェアラブルコンピューティング)、人の感覚や思考と周囲のものとが情報をやり取りするようにもなる。そして、その活動の全てが電気という社会に共有される資源の下に成り立っている。 原発は廃棄物の処理方法が見当たらないという根本問題を抱え、その危険性、及び、原発を受け入れている地域の振興に関わる投資コストも含めたトータルコストは決して安価でないという問題もあり将来性はない。化石燃料は地球温暖化の原因ともなり縮小していくしかない中で、再生可能エネルギーに依存していかなければならないという状況であるということは、真に受け止めなければならない。創電のこうした問題を解決するためには、創電だけではなく送電の問題も解決しなければならない。また、蓄電により需要=供給のシビアなバランスを常にとれるシステムも必要である。 太陽の磁気嵐や遠い宇宙からくる強力なガンマ線は、地球上の送電網を数年にわたり破壊する可能性もあり、それに対する予防策は、正常性バイアスのためにとられていないか不十分のままである。これらは、現時点では予期もできないし、本当にそうした事態が起きたら、今の世界中の電気を中心に発展してきている文明は崩壊するしかない。 地球温暖化や原発事故は人災であり、そうした事態が生じない様に人間が知恵を尽くしていかなければならない。この分野は既得権益で固められているが、今はまさに、未来社会の持続可能な発展という発想で新たな産業基盤を創造していくことを考えていかなければならない時がきている。

【認識すべき課題】 (時代背景、社会問題と背景要因)

  1. 21世紀型の経営においては、社会の多様なニーズに応えていくために、また、個々夫々に関わりのある様々な社会的課題を多様な視点を持っている人達が解決していくことになる。企業も社会の一員として事業を通して社会的課題の解決を図っていかなければならない。
  2. 21世紀型のプラットフォームは、知恵の創造に結びつくシステムであり、また、知恵を提供するロボットや人工知能が装備されていなければならない。
  3. 成熟化社会となった21世紀型のプラットフォームは、単に、ニーズ、経済性、利便性を追求すれば良いというだけでなく、それ以上に、①公益性、②社会的課題の解決が求められる様になる。
  4. 21世紀型産業はエネルギー技術を基盤して発展していく。具体的には、地球温暖化問題を解決していくためには再生可能なテクノロジーの開発が必要であり、リスクの高い原発の廃棄技術の確立とその代替となる核融合技術、宇宙空間の活用技術等の開発が求められていく。

【未来における社会的価値の創造】

  1. エネルギー技術は、経済発展の根幹であり、安定供給が求められる。
  2. 地球温暖化問題は、現在の経済活動を犠牲にしてでも、将来世代の生活の持続可能性を図っていくためには必要である。そのためには、再生可能エネルギー技術化、低コスト化、安定供給化のために知恵を尽くしていかなければならない。特に、政治家は、経済成長で票集めをするために抵抗勢力となる。
  3. 再生可能エネルギー技術は、次世代の基幹産業となりうる。電気自動車に蓄電された電気、家庭や施設で発電された電気と蓄電された電気を、電力の需給バランスをとっていく上で如何に活用していくかという技術開発が重要となっていく。
  4. 電気により成り立っている暮らしは、火山噴火、太陽嵐等の災害には脆弱である。その一方で、行政や政治家は、すぐには起こる訳でないという事象に予算を割こうとはしない。


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