働きたい人が自分の環境に合わせて未来社会の価値を創造できる働き方ができる社会となる

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ネットワーク社会にあって、情報や知識は社長も社員も同様に得ることができ、また、多様化する社会的ニーズについて、社長も社員も社会の中で平等に感じ取り、さらには、社員が社長以上に、具体的な社会的課題に直面して深く思い悩み、自ら解決しながら暮らしていることだってある。組織にとっての本質的な多様性とは、雇用の多様性や昇進の多様性ばかりではなく、社会的な視点でものごとを様々に捉えうる組織であるかである。 企業の中で組織が有機的に活動していくために大事なことは、社長が社会的な視点で未来社会の価値を創造するビジョンを描けているか、また、社員がそのビジョンに共感し自律的に行動できるかである。組織にとって大事なことは、多様性ばかりでなく、社長と社員が一体性を持って自律的に行動できるかである。 人口減少社会にあって労働力を増やすためは、雇用の多様性や昇進の多様性が求められている。そして、そうした人事制度の有効性を担保するのが自己実現だとされてはいる。しかし、自己実現ができる企業が良い会社であり、未来社会の価値を創造しうるのかという疑問も生じる。むしろ、未来社会の価値を創造するビジョンのもとで、上記の様な多様性と一体性を持って、その企業で働きたいと思える仕事、社員が自分の働ける環境で働ける仕事、自分の働き方で働ける仕事に就けるという多様性を増やし一体性を確固たるものにしていくこと、その結果として社会の発展に貢献できていくという満ち足りた感覚を得られるようにすることが重要である。 これからはロボットや人工知能が職場に進出してくる。社員が自分の働ける環境で働ける仕事、自分の働き方で働ける仕事以外の仕事、すなわち、時間や場所に拘束される形式知に基づく定型的な仕事はロボットや人工知能が担い、人は自分の働ける環境で働ける仕事、自分の働き方で働ける仕事を担う様にならなければならない。

【認識すべき課題】 (時代背景、社会問題と背景要因)

  1. 時間や場所に拘束されない働き方、テレワークの実現ばかりが「働きたい人が自分の環境に合わせて自己実現のできる働き方」というわけではない。
  2. 定型業務や形式知化された業務は、ロボットや人工知能に置き換えられていく。
  3. 多くの人間を人事や報酬で合理的に働かせる経営者の既得権益は次第に薄らぎ、むしろ、経営者には利害の調整に関わる意思決定機能の比重が高まっていく。
  4. 企業で働く人達は、社会の中での様々な選択肢を代表する人達となり、企業と社会を結びつける役割を担っていく。
  5. 企業で働く人達は、社会の中における様々な選択肢という価値を享受(理解)している人達でもあり、社会に様々な選択肢を提供する人達でもあり、様々な選択肢を提供された人達でもある。

【未来における社会的価値の創造】

  1. 企業で働く人達は、まさに、その企業で働きたい人であり、その人達が自分の環境に合わせて自己実現のできる働き方ができることではじめて、社会の発展に貢献し、より良い人生を送るための高いクオリティを生産する企業となり得る。
  2. 時間や場所に拘束しなければならない業務をロボットや人工知能が担うことで、人間は時間や場所に拘束される業務から解放される。
  3. 時間や場所に拘束されない業務に就く人達は、生産性ではなく創造性が問われる。
  4. 創造性は企業が一律に定め得るものではない。むしろ、一人ひとりが社会的視点を持って、未来社会における価値を創造していこうという思いの中から生み出されていくものである。
  5. 人が社会の中で、未来社会における価値を創造していこうという思い中で育まれる創造性は、時間や場所に拘束された働き方では実現されない。むしろ、色々なコミュニティに参加し、様々な選択肢の中から自分らしさを選択していくことによって育まれていく。人は、自分の世界観から抜け出し、自己を超越して他者や自然環境とも一体となり、社会の発展に結びつく働き方ができることによって創造性を高めていくことができる。


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